Revit入門:建築家が学ぶべき基本操作と手順
「Revitを学びたいけど、何から始めればいいの?」
「独学で触ってみたけど、正しくできているのか分からない…」
Revitは、AutoCADなどの2D CADに慣れている人ほど最初に戸惑います。でもそれは、あなたのセンスがないからではなく、ソフトの“考え方”がまったく違うからです。
この記事では、初心者が最短で理解すべきポイントを「操作説明」よりも「仕組み・考え方」中心に整理します。
1. なぜRevitは「難しい」と言われるのか
Revitの難しさは、コマンドが多いからではありません。一番の理由は、2Dの延長として触ると失敗する設計思想にあります。
たとえばAutoCADでは「線を描く」ことで図面を作ります。でもRevitは「線を描く」発想では動いていません。
2. Revitは「図面を描くソフト」ではない

Revitの理解で一番大事なのは、このイメージです。
2Dは線、3Dはハリボテ、BIMはコンピュータ上で建築する。
つまりRevitは、図面を描くのではなく、建物を作った結果として図面が出てくるソフトです。
3. 初心者が最初につまずく3つのポイント
① レベル・通り芯の意味が分からない
レベルや通り芯は、ただの補助線ではありません。建物の高さや構造の基準になる、設計情報の骨組みです。
② 壁・床・柱が勝手に変わる
Revitの壁や床は「線」ではなく、属性(情報)を持った部材です。高さ・仕上げ・構造などが連動しているため、変更が起きるのは自然な動きです。
③ 図面を直したら全部変わる
「勝手に変わる=壊れている」ではなく、それがRevitの正解です。修正に強い理由は、この連動にあります。
4. ファミリを2Dのブロック感覚で使うと失敗する理由
ここがRevitで一番、現場トラブルが起きやすいポイントです。
ファミリを2Dのブロックのように気軽に量産すると、こうなります。
でも正直、これは現場ではよくある話です。最初から完璧に整理されたファミリ環境が用意されているケースは少なく、「整理できない現実の中で、どう破綻させず運用するか」が経験値になります。
5. Revitは「操作」より「設計思想」を学ぶソフト
BIMは、いわば建物のデータベースです。部材同士が関係性を持ち、図面だけでなく数量・干渉・ビジュアルまで連動します。
だからRevitは、単なるCAD学習ではなく、運用設計(ルール作り)まで必要になります。
最終的には、プロジェクト全体を整えるコンサルレベルの視点が必要になることもある。この理由を知らずに「適当に使う」と、後から必ず面倒が増えます。
6. 講師目線:こういう人にRevitは向いている

向き・不向きを先に理解しておくと、学習の迷子が減ります。
7. 初心者が最初に学ぶべき順番(超重要)
Revitは、順番を飛ばすほど混乱します。まずはこの順で理解してください。
- レベル・通り芯
- 壁・床・柱の考え方
- タイプとインスタンス
- ビュー(平面・立面・3D)の仕組み
- ファミリの基礎
8. まとめ:Revitは「最初の理解」がすべて
Revitは「慣れれば楽」なソフトではありません。正しく理解すれば強力、間違って使うと後が大変なソフトです。
だからこそ、最初に必要なのはコマンド暗記ではなく、“BIMとしての考え方”です。
Revitは難しいのではなく、最初の理解を飛ばすと難しくなる。ここを押さえるだけで、学習効率は大きく変わります。